先日、サントリーホールがある庭園で笛の練習をしていた時のこと。
夜の八時近くだったろうか、そこは花壇があり、けっこうな草花が人々を楽しませてくれる。
管理も行き届いており、若い女性のガーデナーが一生懸命草花の手入れをしている。
笛を吹いているこちらに気が付いてはいると思うのだが、一人の初老らしい女性が花の間をうろついている。
動きがどうも変だと思っていると、闇にまぎれて、花を折っては自分の布製のバッグに入れているようだ。
それにしてもなんと心の貧しい事か。
盗んだ花を家に飾って満足しているのだろうか。
花を買うわずかな金銭をけちるために自分の行為が多くの人を悲しませているのがわからないのだろうか。
そこの花は皆のために咲いているのにねえ。
万引きと同じなんだろうなあ。
情けなくて、気分が悪くなり、笛の練習も台無しです。
今度見かけたら、フラッシュで写真撮ってやろうか。