HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

この世:二つの宮廷文化

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ちょっと古い話になりますが、今年の二月、上野の都美術館に行ってきました。

ルーブル美術館展-フランス宮廷の美-

と題されるルイ15世ルイ16世時代(1700年代)に宮廷で使用されていた食器、時計や嗅ぎ煙草入れ、燭台、家具、肖像画などが出展されていました。
当時の宮廷生活の一端が彷彿とされる小物が多かったです。
当時はロココ様式が全盛で、どちらかというと装飾過多ともいえる銀細工や宝石をふんだんにちりばめた調度品、よく言えば豪華絢爛、悪く言えば悪趣味の品の数々。

マリー・アントワネットやポンパドール夫人が贅沢の限りを尽くして暮らしていた頃の遺品が並んでおりました。
個人的にはあまり感動しませんでした。
そんな中で興味を引いたのは、日本の漆器や蒔絵、陶磁器がベースになっている調度品。
かのフランスの宮廷文化の一翼を担っていたのが日本の工芸品や磁器であったというのは面白い事象でした。

一通り見終わって外に出たところ、国立博物館で「宮廷のみやび-近衛家1000年の名宝」というのをやっていたのでこちらにも入館。

藤原道長の直筆の書(長徳4年、998年のもの)や、最古のもので881年のお経とか、まさに1000年以上も前のものがごろごろという感じでした。
18世紀にフランスから伝えられた更紗も展示されていましたが、これは先ほどのルイ15世の時代のものです。

そう考えると連綿と1000年以上の文化をはぐくんでいる日本て凄い国なんだなあと改めて思ってしまいました。
日本の宮廷文化恐るべし!
そう考えるとフランスをはじめ欧米の文化は野蛮にも思えて来るのでありました。
別に国粋主義ではないんですけど、日本人はもっと自国の文化に誇りを持ってよいと感じさせてくれた二つの宮廷文化展でありました。