仙人に なりて老後の 平和かな
先日某国営テレビで老人の暴力沙汰について放送しておった。
突如怒りを爆発させ、暴れて暴力を振るう老人が少なからずおるとのコト、
女性よりも男性の方が圧倒的に多いそうじゃ。
番組に登場していた当事者は元大学教授。
定年退職後、社会から必要とされない自分に苛立ちを覚えておったとか。
現役時代は◯◯教授、◯◯先生、ととかくチヤホヤされていたのが
今まで偉かった自分がいきなりただの一人の老人に成り下がってしもうた。
会社勤めのお偉いさんも、同じようなもの。
あ~る日突然ひとりにな~るの~♪という状況に対処できないまま鬱積したものを社会に向ける。
いわゆるキレる老人の誕生とあいなる。
そこで社会と縁を切って暮らす仙人の登場じゃ。
深い山の中に一人霞を食って生きる仙人、過去の栄光や名誉、ましてや現在そのものと関わりを持たない孤高の存在。
この世に未練を残さず、静かに思索に耽り、空を飛ぶ修行にいそしむ・・・。
深い充足感の中、暴力とは縁のない平和な暮らしができようというものじゃ。
しかして今の世の中、静かなはずの山中は崖崩れに土石流、火山の噴火も起こったり・・・。
老人は霞を食っていればよいと霞ヶ関のお役人は老人に冷たい仕打ち。
インフレの世の中はじわじわと日々の暮らしにジャブを放ち、
都会の仙人は孤独死をする始末じゃ。
日本ではこれからますます増える老人、果たして仙人みたいに暮らせるんじゃろか。
仙人に なるも老後に 不安かな