先日の小学校太鼓体験授業、太鼓の上にバチを置き、
ドーンと叩くとバチが空中に舞い上がるパフォーマンスをやっていました。
見栄えがするので子供達にはインパクトがあります。
テニスボールやペットボトルなどでやる場合もあります。
でもよくよく考えてみると、このパフォーマンスと太鼓の関係がイマイチわからない。
そこで考えたのが「音を目で見る」と言うテーマ。
音は耳で聞くもの、これは常識です。
じゃあ音って何?→音は振動→太鼓も振動することで大きな音が出る→振動具合を目で確かめる→
太鼓の面に載っているものがどうなるか?
と長々と説明することが集中力を高め効果的ではないかと思うわけです。
また、振動しているのは面だけではなく、木の胴も共鳴している事を体感するために
目をつぶって胴に手を触れてもらうのもいいかも知れません。
それと、最近の学校ではプロジェクターの設備も充実している場合があるので、
あらかじめ太鼓体験の教材を用意し、大画面でのプレゼンもありかもと思います。
クイズ形式で、太鼓はどこを打つと一番響く?と言う出題をする時がありますが
真ん中と答える子も多い。
実は真ん中は響かない!と言うのは丸い池の真ん中に小石を投げ込むと波紋が広がり
池の淵に当たって反射して戻ってくる。真ん中だと波が干渉して弱まってしまう。
音も波なので同じことが起き、真ん中だと音が響きづらい、と言う説明をし、
実際に真ん中と真ん中を少し外したところを打ってみて響が違うことを体感してもらいます。
この時に池の様子がわかる資料があるとよりわかりやすいのではと思います。
ここで出題側が間違えるのは「どこが一番いい音がする?」と設問してしまうこと。
おそらく一番いい音は真ん中を打つ、が正解だと思います。
一番いい音が出るところと、一番音が響くところ、は違います。
太鼓を打つ場合、どこを狙えば良いか?と言う質問もよく受けますが、
中心から10cmくらいの円周の両サイドというのが一般的だと思います。
しかしながらお囃子の締め太鼓は芯を打つのが常識のようで一概にどれが正解というのもない・・・。
JISのように統一基準はないので諸説あってどれも正解、というところのようです。
これが絶対正しい、と思わないのが正しいと思います。
子供達に太鼓を教える場合もそういうスタンスで臨むのがよろしいようで。