昔々、浦島太郎という歳は24、5の漁師がおったんだと。
ある日、浜で子供達がなにやら騒いでおり、
なんだと思い行ってみると一匹の亀が子供達に囲まれていじめられておったそうな。
浦島太郎は亀を不憫に思い、子供達にいくばくかの金を与え、
買取った亀を海に放してやったそうな。
その後、浦島太郎が漁をしていると、助けた亀が現れ、
この前助けていただいたお礼にあなたを竜宮城にお連れします、とのたもうた。
亀は浦島太郎を背中に乗せ、竜宮城を目指したんだと。
竜宮城は海の中にある壮麗な御殿で絵にも描けない美しさ。
竜宮城では乙姫様が浦島太郎の到着を心待ちにしていたけれど
浦島太郎は海の中では息ができず、絶命してしまったんだ。
乙姫様はその死をたいそう悲しみ、浦島太郎の亡骸を玉手箱とともに元の浜に送り返したんだと。
浜にいた子供たちはまた亀を捕まえてお金になると小躍りして喜んだけれど、
立派な玉手箱を見つけ、先を争って箱を開けたところ煙に包まれ、
子供達は一瞬にして皆老人の姿になり、亀嫌いの短い一生を終えたんだと。
一方浦島太郎の亡骸は鶴に姿を変え蓬莱に飛び去った。
竜宮城の乙姫様は亀に姿を変え蓬莱に行き、
めでたく鶴の浦島太郎と千年万年の時を過ごしたんだと。 トッペンパラリン。
今広く知られる浦島太郎の物語は明治以降国定教科書に載っていたもの。
いつも不思議に思うのは海の底にある竜宮城で、人である浦島太郎がよく息ができたもんだと。
そんな事は気にすることもないのでしょうが、気になります・・・。
また物語では竜宮城は海の中ではなく、はるか遠くにある島という説も。
それなら溺れ死ぬ事はありません。