山王神社は原爆遺構の一本足鳥居で有名です。
石段の上に原爆の爆風で片側が吹き飛ばされ、一本足で建っている二の鳥居。
爆心地から800mの地にあり、
爆風と平行に立っていたため倒壊を免れましたが、
風下側の脚が破壊され、このような姿になりました。
片側の脚や、倒壊した灯篭が道の脇に保存されています。
鳥居を過ぎて少し行くと本殿の前に大きな見事な楠が二本立っています。
この楠は被爆して立ち枯れ状態になっていたものが見事再生したとのこと、
その幹からは爆風で飛ばされた人の頭大の石や無数のガラス片などが取り出されたそうです。
原爆の猛威とそれに負けない自然の生命力を実感できる遺構となっています。
境内には保育園があり、元気な子供の声がこだましていました。
悲惨な原爆遺構と未来を担う子供、
平和を噛みしめる一瞬でした。
73年前の8月9日11時2分に子供達の頭上にも炸裂した原子爆弾、
放射線が体を貫き、熱線に焼かれ、爆風に押しつぶされた命、
生きながらえても原爆症に苦しめられて。
やはり原爆使用は戦争犯罪と思います。