3月から始まった埼玉の太鼓グループの指導、5回目を終えてこちらも歓喜の前半まで終了しました。
今回は下拍子をメインに行い、曲としての完成を目指します。
歓喜は基礎打ちも兼ねているため、下拍子の頭のフレーズはちょっと意地悪な構成にしてあります。
皆さん始めは混乱していましたが、繰り返すうちに何とか打てるようになりました。
お次は強弱とクレッシェンド、左強打、クレッシェンド、右強打、クレッシェンド。
左右は上拍子と順番を入れ替えているだけなのですが、これに苦労する人もいます。
できない人には個別に教えます。
掛け合いと声出し、声のみの掛け合い、太鼓の掛け合いと続き、
ソロの合図へと続きます。
歓喜はこの下拍子のパート、上拍子のAパートBパートの三つのパートからなっており、
それぞれ基礎の練習ができるようになっている事を理解してもらい、
下拍子と上拍子を合わせて練習するところまで行きました。
上拍子で指摘させてもらったのは、両手の一打打ちの時はバチを垂直に保つよう心がける事。
この打ち方が正解というわけではなく、
あくまでもバチを垂直に保つ事で姿が揃っているように見えるのでこの方法を推奨しています。
それともう一点、バチをあげるタイミングがまちまちのため、
123ハッのハッでバチをあげるようにしました。
これも、この上げ方が正解ということではなく、
この方法だと見た目のキレが良くなるために採用している事を説明。
その上で打ってもらったところ、音も姿も見事に揃うようになりました。
先方から16分が揃わない、という課題が提出されました。
打ち方を見ているとこれもそれぞれ打ち方がバラバラになっています。
そこで以前やった肘をわき腹にくっつけちゃう打ち方をしてもらいました。
そうする事で手首の返しだけで打つ練習になり、細かいフレーズに対応できるようになります。
肘まで動かすとどうしても力で打つようになり、左右のバランスも崩れがちになったり
テンポが不安定になったりします。
ちょっと窮屈ですが、肘を体に固定して手首だけで打つ、太鼓の跳ね返りを感じて打つ、
という事をしばらくやってもらい、感覚がわかったら肘を体から離して同じように手首だけで打つ。
それぞれの音を認識するために一人ずつやってもらいました。
新人の方はテンポが微妙に揺れたり、左右非対称のケースが多く見られました。
手首だけで打つと、右利きでも右が強くなることは回避できます。
ドコドコドコドコ、最終目標は均一な音出しができるようになること、
以前、数を数えるために①2345678②2345678の①②にアクセントをおいても構わないと
言いましたが、最終目標はフラットに打てるようになることを再確認しました。
新人は長く打っているとドコッドコッになったりしますが、これは練習で慣れるしかないこと、
力を抜いて打てるようになる事を伝えました。
今回は「歓喜」の参考ビデオとして指導員会で演奏したものをお渡しし、
間合いやニュアンスを感じてもらうようにしました。
歓喜を習得することで基礎力アップを実現できればこんなに嬉しいことはありません。
指導する側も歓喜に浸れる事を期待します。