HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:秩父屋台囃子講習会

8月27日、東秩父村にて行われた太鼓の森下草刈りの後、
秩父屋台囃子の講習会がありました。
秩父屋台囃子保存会初代会長の高橋利雄氏と同じく会員2名により
2時間という短い時間でしたが、去年に続き2回目の開催、
初めての受講者も含め15名ほどの参加となりました。

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最初に、秩父屋台囃子の小太鼓(締め太鼓)の「テレテッケ」を。
このなまりのニュアンスを習得するのにかなり時間がかかります。
テレテッケと跳ねた感じの口唱歌ですが、
実際に打っているのを見たり聞いたりすると、
「テケテーケ」に近い感じがします。
この口唱歌で打ってみたところ合格点が出ました。

次に大太鼓のフレーズを一通り。
玉入れと言う装飾音が入らない原型をやりました。
ドコドン/ドコドン/ドコドコンコドン
玉入れとはドコドンをドロロロドンというように細かいフレーズに置き換えることをいいます。

屋台囃子は文字通り狭い屋台の中に座って
大太鼓を両膝で抱え込んで打つ独特なスタイルで知られています。
そのためのバチも短くて太い。
長いバチを振り回す事ができないという
見てくれより機能がこのスタイルを決めています。

大太鼓は屋台の中で一台で打つソロなので
曲はそれぞれの打ち手によってアレンジされたものが叩かれます。

大元のフレーズはありますが、
繰り返す回数や玉入れのバリエーションがたくさんあります。

三宅太鼓、八丈太鼓、御陣乗太鼓、源氏太鼓等伝統系の太鼓は
打ち手がソロという形が多いように思いますが
この秩父屋台囃子もその系統でそれぞれが個性的な太鼓を披露する、
というものになっています。

鬼太鼓座鼓童が屋台囃子や三宅を舞台に上げてきましたが
集団で揃って演奏するために個性を排除し、規格化したものにアレンジしたように思われます。
(そうせざるを得なかった?)
その意味では伝統太鼓をベースにした創作曲と言えるでしょう。

今回の講習はひたすら伝統太鼓の習得を目指して開催されました。
日本太鼓協会公認指導員としては伝統太鼓の原点を知っておく事も必要と思います。

2時間の講習はあっという間に時間となり、
最後に駆け足で「おろし」と「ぶっきり」、交代の仕方をやりました。

「おろし」は開始の合図として打たれ、
「ぶっきり」は終わりの合図です。

個人的にはこの「おろし」と「ぶっきり」は
さあ、これから始まるぞーというわくわく感と
終わり~という心地よい疲労感が感じられて大好きです。