HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

太鼓:演奏いろいろ

全国各地から寄せられた太鼓演奏DVDを観る機会がありました。

朝9時から夕方5時迄、全部で60団体(大太鼓一人打ち含む)近くのデモビデオを

チェック、採点をします。


その中で自分なりに気が付いた事をメモしておきました。

●舞台用の太鼓演奏として踊りの要素が付加されてもよい
太鼓をただ曲として打つだけではなく、一部舞踊のパートがあってもよいのではなかろうか。
太鼓とダンスで舞台を盛り上げる、新しいエンターテイメントの可能性。

●音楽になっているか
数ある演奏を見続けると、しまいにはどれも同じになってきます。
使用しているフレーズも似たりよったり。
太鼓の曲の全体の流れが音楽的になっているかどうか、大事。

●音のダイナミックレンジ
上記と同じような事ですが、太鼓だからと言って始めから終わり迄怒濤のように打っていても
観ている方は疲れます。緩急強弱織り交ぜて、空白の「間」を生かす曲想が必要。

●新鮮さはあるか
どこかで聞いた事のあるようなフレーズの多用や繰り返し、またか、となってしまいます。
創作和太鼓は、お、これは!?と思わせる斬新さがあるべきかと。

●楽器の特性は生かしているか
太鼓はそう種類は多くはありませんが、長胴太鼓、締め太鼓、桶胴太鼓等音が異なります。
それらの音を生かすために楽器を使い分けているか、
特に長胴と桶胴を使用する場合にこれが問われます。どちらかというと桶胴の音は濁っていて
その音が欲しいがために桶胴を使用しているのか曖昧な感じがします。
また、桶胴は音程の調整がある程度可能なので、それを意図して音作りをしているか・・・。

●担ぎ桶の使い方
担ぎ桶は機動性があるのが最大の特徴、しかし、上記の場合のように長胴の延長線で
使っていないか。担ぎ桶は元々、登山や、田植えの田楽の太鼓に使われていた歴史があります。
移動しながら打つ、これを最大限生かしているチームはなかなか見当たりません。

●打法の配置は適切か
太鼓は伏せ打ち、横打ち、斜め打ち、大太鼓の正面打ちや座打ち等打ち方のスタイルがあります。
オーソドックスな伏せ打ちだけのチームが大半ですが、
最近はいろいろな打法を取入れるようになりました。
多彩な見せ方ができ、バリエーションも広がります。
この動きが、この場所で欲しいからこの打法の配置を行う、
という事がまだ突き詰められていない面も見受けられるような気がします。
適材適所、必要です。

こんな事を考えながら延々と動画を見続けました。
つづく