打ち手の自由裁量にまかせられています。
かつては家々の庭先での余興で打たれていた太鼓をルーツとするようで、
島の人たちが寄り集まって愉しんでいた事が容易に想像できます。
決まっているのは下拍子のみで、伝統的に受け継ぐ曲がないというのが伝統のようです。
八丈太鼓キタマダでの日頃の練習では譜面ものと呼ばれる基本練習曲があり、
全員で揃って打つという事もやっています。
既成の曲を持つというのは八丈太鼓ではない、とも解釈できますがあくまでも練習曲としての話、
演奏会等で皆で打つという事もやっていますが演出上の事でそれが八丈太鼓として広めようと言う
意図はまったくありません。
自由裁量で打つ太鼓は構成も人それぞれで、定番的なものを打つ人が大半ですがそれぞれ個性があります。
私の場合はその日のテーマを決めて打つ場合が多い。
今日はノリノリで打ってみよう、とか、海をテーマにしてみよう、とか、縁打ちをメインに、とか・・・。
毎回違うように打つ、というのは自分なりに課している大きなテーマです。
打ち始めの入りも毎回変えてみる、上記のテーマによって曲調が異なる、
同じフレーズでもバチの軌跡を変える、音の大小に変化をつけてみる、云々。
八丈太鼓はこれらが許されるので工夫のしがいがあるというもの。
私の場合はたとえ練習でも毎回意外性を披露したく、小さくとも常に新鮮な驚きを与えられれば、
という意図で変えるようにしています。