HAPPYの非日常茶飯事な日々

日々の川柳や和太鼓などについて語ってまいります。

スリランカ:コロンボ市内観光

コロンボ盆踊り大会がある土曜日は午前中時間が空いたので太鼓協会会長と市内ミニ観光をしました。
これは独立記念館。
スリランカ(旧セイロン)は1948年に独立、1972年にスリランカとなりました。
この建物は自由に入る事ができ、心地よい風が吹き抜けて行きます。
独立記念広場とともに市民の憩いの場所になっているようです。

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記念館の前に立つドン・ステファン・セナナヤケ初代首相の銅像
建国の父と言われます。
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次に訪れたのはジャヤワルダナ記念館。
リチャード・ジュニウス・ジャヤワルダナ氏は日本にとって忘れてはならない大恩人です。
1951年、サンフランシスコ講和会議における日本の独立の採決を
促した演説は知っておくべきでしょう。
ずっと訪れてみたいと思っていましたが今回は念願が叶いました。
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肖像画の下のケースには直筆の遺稿等が納められています。

ジャヤワルダナ氏は敬虔な仏教徒で、仏陀の言葉を引用、
『憎しみは憎しみによって止む事はなく、慈愛によって止む』という寛容の精神を
サンフランシスコ講和会議で演説を行い、自国の賠償請求を棄却、
日本の独立承認を決定づけました。
その会議に出席していた後の首相となる吉田茂氏は
スリランカの恩は忘れてはならないと語っています。

ジャヤワルダナ氏は第二代大統領に就任、親日派として日本にも訪れています。
日本との繋がりは深く、鎌倉の大仏のある高徳寺、八王子の雲龍寺にも顕彰碑があるそうです。
また広島の原爆資料館にも訪問時のことばが残されているそうです。

日本の独立については(アメリカによる占領時代があった)アジアの共産化を恐れた
当時のアメリカが各国に水面下で交渉し、賠償請求や領土問題について根回しをしたらしいので
ジャヤワルダナ氏の演説のみで日本が救われたとも思えないところはあるけれど
日本への慈愛の精神を鼓舞し、ソ連の目論む日本分割統治案を葬ったという恩は
忘れてはならない事と思います。
(なお、この会議には中国、朝鮮は招かれていませんでした。)


コロンボのジャヤワルダナ記念館は居宅だった建物を利用しています。
敷地の奥には日本会館という建物があり日本との関わりのあるものが展示されています。

漢字表記にアドバイスをしてきました。
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現平成天皇が皇太子の時にスリランカを訪問しています。
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本館の陳列棚の中に和太鼓を発見。
御諏訪太鼓の宗家小口大八氏が訪問の際寄贈した飾り太鼓のようです。
昭和63年ということは1988年。
今から26年前、小口氏が63歳の時ですね。
日本人会の方が御諏訪太鼓の公演の記憶があると話されていましたが
当時から和太鼓が国際交流に一役買っていた事はうれしいですね。
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記念館の方と少しお話をしましたが、ここを訪れる日本人はそう多くはないそうです。
スリランカ人のガイドにも聞いたところ、ツアーに組み込んである場合にだけ案内するのみとか。

スリランカを訪れる日本人はジャヤワルダナ氏の事は知って欲しいと思います。

日本会館建て替えのいくばくかの寄付をしてジャヤワルダナ記念館を後にしました。