思わせぶりなタイトルですが照明の話です。
日本人は夜の証明は明るい方を好みます。
一説によると、蛍光灯が出現した折り、白熱電球より証明効率がいいので
電気代を抑えるより同じ電気代でその分明るさを好むようになったとか。
(この頃から電力会社の術中にはまった?)
部屋や街の隅々まで明るく照らす蛍光灯、世の中は白い光で満たされました。
明るいことが豊かさの照明に、いや証明になったような。
私が見た限りでは欧米ではこの逆で、どちらかというと明る過ぎないのを好むようです。
若い頃(私にもあったんですねえ)、スイスのチューリッヒの街の夜を体験したとき、
目抜き通りでも必要なところしか照明がされていない、
全体としては闇の中で照明が生きている印象に強いカルチャーショックを受けました。
すべてを均一に明るくしてしまうと、闇と光の対比の妙もクソもありません。
デパートも例外ではなく、全体的に薄暗いイメージです。
日本人好みの環境では決してありませんが、商品に文字通りスポットライトを当て
際立たせている美しさは絶妙です。
ここ数年、日本の商環境もずいぶんと進歩をして照明そのものに気を遣うようになりました。
それでも日本の現状は明るいと言えるでしょう。
大震災の影響で一時は街も暗くなりましたが、今は元の状態に戻りつつあります。
欧米人が目が痛くなるような日本のコンビニに来店したらさぞかしビックリするんだろうなあ。