お年頃、年齢相応な振る舞いということで肯定的な、暖かく見守るようなニュアンスを含むことばのように思います。
このお年頃、高齢者太鼓仲間でよく使います。
若いねえ、という言葉もよく耳にしますが、年寄りのひねくれた見方をすれば、あんた見た目よりけっこう老けてんじゃん、という事になります。
ま、若いねえと言われて気分を害する人はいないと思うのでよろしいんじゃないでしょうか。
実際に体と頭を鍛えて老け込まないように努力をしている方もいるのであまり他の人を詮索するのもどうかと思っちゃいます。
しかしながら、年齢を重ねると物忘れが多くなったり、耳が遠くなったり、視力が落ちたり、反応が鈍くなったりするのは自然の成り行きです。
これらは若いころにはまったくわからない感覚で、お年寄りならではの特権???
高齢者チームで和太鼓の練習をしていて、休憩明けになると私のバチどこかしら?という人が現れたり、以前ここはこう打てと言われたとものすごく頑固に言い張ったり、フレーズの順をなかなか覚えられず、覚えてもすぐわからなくなったり・・・。
これらはいちいちとやかく言わずにすなおに認め合い、お年頃だから、で済ませる事にしています。
近い将来、まともに太鼓を打つことができなくなる事を見越して、今から八丈太鼓の練習を始めています。
八丈太鼓は年齢に見合った楽しみ方ができるので、まさにお年頃の太鼓だと思います。
枯れた太鼓、溌溂としたした太鼓、味のある太鼓、愛らしく子どもらしい太鼓、子どもなのに子どもらしくない太鼓、力強い太鼓、しなやかな太鼓、男も女も大人も子供もお年頃を満喫できる太鼓、それが八丈太鼓だと思っています。
そして八丈太鼓の最大の特徴、曲がないので曲を忘れるという事がありません。
音を楽しむ、まさに音楽の原点を見るような太鼓だと思います。