蕎麦屋の出前と言う諺があります。
蕎麦屋の出前=電話で出前注文を受けたにもかかわらず、それを忘れていたところに催促の電話。店主はあわてずさわがず「はい、今出るところです」と平然と応えておいて超特急で品物を作り、出前をする、というもの。
とにかくその場を取り繕う、指摘された事に嘘を言って時間稼ぎをして対応する、客商売やビジネス、はたまた国会などではままありそうな事デス。
お客様には誠実に対応すべしと、まさか注文が重なって今から急いで作ります申し訳アリマセン!とは言えないでしょうからまさに嘘も方便といったところやも。
でもこの対応、お客様に対しては大変に気を遣ったものとも言えるのでは?
出前を頼んだ方はあまりにも遅いので確認の電話を入れる、それに対し今出るところです、と客が安堵する情報を与える。蕎麦屋のメニューは本気でやれば5分とはかからず、すぐ対応できるという自信があるから言える事葉でしょう。
客はいつ来るかわからない状況で待っているよりは一応目安を教えてもらったので4~5分の遅刻は許せる心理状態になっているわけです。
届けた時に、遅くなって申し訳アリマセン、これサービスしときます、とお新香でもつければそれまでの怒りも多少収まるやも知れません。
今新型コロナが猛威をふるってますが、それに対応する政府からの情報が出てくるのが遅い、もしくは無いという事に国民は不安と苛立ちを覚えている事と思います。
まずは目安になる情報を出すという、時には蕎麦屋の出前的対応も必要なのかも知れません。
トランプ大統領は自分の保身のためにその手の発言を繰り返していましたけどね。