2005年に作られた日本の古代をテーマとした「大化の改新」というドラマを観る機会がありました。
観ていてどうにも興が乗りません。
なぜかなあと考えてみるに、ドラマなのにちっともドラマチックではないんですね、これが。
一つは物理的にリアルでない点、フィクションだからと何でもOKというのはB級の烙印を押されてもしかたがありません。
男二人が連れ立って大きな瓶を持って川に水を汲みに行くシーンがありました。
瓶は腰くらいの高さがあり、それだけでも重さ4~50kgはありそうです。
瓶にどれくらいの水を汲めたかはわかりませんが、水は重いもの、仮に200リットルで200kg、250kg近いものを二人で手で運ぶのは無理ではないかと。
重そうに演技をしている事自体リアルではなくなってしまいます。
もう一つはセリフ回しが早すぎて何を言ってるのかよくわからない。
なんでそんなに言い急ぐ必要があるのかよくわかりません。
歌舞伎などではまさに芝居ががった物言いをしますが、そこには心地よいテンポがあり、まさに劇的。
一種独特な間合いとか、抑揚とか、その手の演出やカメラワークに工夫がないドラマは観るに堪えない仕上がりになってしまうようです。
単にストーリーを展開しているだけのドラマは全然ドラマチックではありません。
時代劇は無味無臭よりクサイ演技の方がよいなあ。