指導している埼玉の熟年チーム、先回、遅まきながら新年会が開催され、その席で持ち曲のぶちあわせ太鼓の事を話題にしてみました。のぶちあわせ太鼓は一応伝統曲の一つとして扱われていますが、生い立ちや正調としての曲がはっきりしていないため自由にアレンジして打たれています。
練習や本番をみさせてもらいましたが、何となく盛り上がりに欠ける、というのが正直な感想、これを言うとそう感じているメンバーが多い事がわかりました。
自分なりに「ぶちあわせ」を分析してみるに、ゆったり目の出だし、打ち込み、漁師の荒くれ(喧嘩)太鼓、速いペースで三人が入れ替わり立ち代わり太鼓を打つ、後半は怒涛の太鼓、という要素があるのかなと。
自分たちのチームでも演目にありましたが、速いペースで三人が入れ替わり立ち代わり太鼓を打つ、というハイライトシーンは熟年には酷な太鼓なので打つ機会が減り、今ではやっていません。
そこで、移動するのは「人」ではなく「音」にすればぶちあわせの魅力は伝えられるのでは?と考えました。
以前youtubeでその手の演奏をしているのを見たような記憶があるのでちょっと頭で悩んでみようかと思います。
この埼玉のチーム、基本的にテンポを共有できていないところがあり、それをメンバーも自覚しています。
ぶちあわせの下拍子の締めと宮太鼓が遊離してしまっています。
最大の原因は音に乗る事を楽しんでいないからでは?と思います。
演奏会では「演奏する事」が目標になってしまい、全員で音に乗る練習をしていないからではないかと思う次第。
今年に入り、337を本格的にやり始めましたが、337は体操から始め、基本テンポを皆で共有する、共有したテンポで曲を演奏する、という一連の流れで構成されています。
応用範囲も広いのではと考えています。
例えばぶちあわせの打ち出し、すっとんすっとんどどーんどんどん、
一点指摘したのはどどーんどんどんの口唱歌、どどーんという口唱歌では「ー」の長さの捉え方が曖昧で、それぞれが自由に決めちゃう可能性がある事。
どどーんではなくどどうん、もしくはどどおんで口唱歌をするように伝えました。
これだけで皆の息が合うようになりました。
ぶちあわせではバチの動きを見せるシーンがあるのですが、太鼓の面を斜めにこするようにして打つ人が見受けられます。
太鼓の基本の打ち方は太鼓の面に直角にバチが当たる事、当たってからバチを動かすように伝えました。
これは練習して感覚をつかむしかありません。
後は「音は目に見える事」音の大小を視覚的に演出できる事を伝えました。
大きい動作で小さな音を出す、小さな動作で大きな音を出す、この両者を実際にやって見せ、どちらが大きな音が出ているように見えるか?を確認してもらいました。
大きな音が出ているように見せるダイナミックな動きがテクニックも演奏上は必要な事を伝えました。できるだけ動作は大きく、です。
次回の練習は「テンポに乗ること」をメインテーマとします。